2015年 前期 操体法講習会(臨床家向け)12回シリーズ5日目3/26(木)行いました。
今期のテーマは、
『操体法 動きと自律神経バランスの関連を探る』
『内臓のバランス 観察と調整』です。
併せて、骨盤、椎骨の触診理論もお伝えしていきます。
今回は、骨盤触診理論の仕上げとして 『仙骨』の観察をしました。
上下左右を囲まれた、複雑なポジションの仙骨の状態を把握するのは、大変難しいのですものです。
操体法は動きを使った観察、『動診』を使って診断しますが、
その時のチェックポイントとして可動性も大事ですが、しっかり動ける(抵抗にどの程度対応できるか)スムーズに動けているか
等も大事な、確認項目です。
今回ご紹介したのは、幅の狭い膝倒しでの仙骨調整です。
通常の膝倒しと比較すると、多くの場合逆の方向の評価が出るのが、面白いところです。
実際どのようなことがからだの中で起きているのか不明ですが、わたしの考えるところ、骨盤の左右の寛骨と仙骨では動きの方向性が
相対的に違うことが反映しているのだと予想しています。
どちらを優先的に調整するかは、実際の臨床の場面で違うので、骨盤調整の手段はいくつか持っている方がよいでしょう。
内臓調整は、前回に続いて『胃』をやりましたが、経絡との関連から『胃経』ラインを使った調整も試してみました。
前回のブログ記事(3/30)にも書いたのですが、
下合穴の 『上巨虚『 『下巨虚』をつかった調整をご紹介したのですが、ちょうど『寝違え』の対処法が質問に出たので。
このツボを使って操体法的に調整してみました。
圧痛の強い方を適応と予測して、足首の背屈運動をする中でツボを指で圧定し皮膚の遊びの方向性や圧の深度をコントロールしながら調整したところ、動きがスムーズになったのが
観察されました。
経絡ラインは、観察すればするほど、動きや膜構造(筋膜、骨膜、内臓の間膜等)と関連が深いと感じています。
ところで、調整で使う刺激のスタイルですが、様々な調整法があるということは有効な刺激の種類が多様にあるということだと思います。
ただ、刺激というのはある意味現状との差ですから、からだがその差を強く認識すると、元に戻ろうとしてしまいます。
それが、リバウンドです。
からだには本来はスムースに生命を維持するために恒常性維持というシステムがあります。
たとえバランスを崩している現状でもそれを標準モードとからだは認識してしまっている場合リバウンドが起きるのですね。
操体法はラクとか気持ちよい感覚を使って穏やかにからだを操作しますが、
操体法はからだをだまして、差を感じさせないようにして、標準モードや暫定ニュートラルポジションを正常な状態にシフトしているのだと、わたしは考えています。
操体法はけっこうずるいんですよ〜(笑)
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