川名操体治療室は身体の歪みやバランスを整えます

『人はなぜ走るのか』清流出版 (2006/11)
ベルンド ハインリッチ (著), Bernd Heinrich (原著), 鈴木 豊雄 (翻訳) 

走ることを題材にして、すっかり話題になった 『BORN　TO　RUN』ですが、著者がライターなので読み物としては面白いですが、
ことからだに関するものは、できれば実際のアスリートの書いたものを読んでみたいと思っていました。

そんな思いにうってつけの本を見つけました。

著者は1940年生まれ、ドイツ系アメリカ人
若い時から走ることは好きでしたが、1981年41歳にしてシカゴでの100キロのウルトラマラソンで優勝した人です。

でももっと興味深いのは、彼が生物学者だということです。

渡り鳥の驚異的な持久力、カエルの鳴き声のリズムと走りのピッチの相関性
運動によって起こるオーバーヒートに対する様々な対処法
様々な動物のからだを通して、ヒトは多くの知識を得てきました。


また人はなぜトレーニングを持続的に行わないと筋力が衰えるのか？
冬眠から覚めたクマは別に筋トレしなくてもすぐ活動するそうです。
その時生まれた子クマもです。

なぜ男性より女性のほうが脂肪がつきやすいのか。
なぜ人は走るのか？

どの問いも、もちろん明確な答えがあるわけではありませんが、
その問いに対する仮説を著者は自分の体を通して確かめるというか実験しています。

結果彼は、当時の北アメリカ記録を13分更新しています！
でもこの記録を書き残そうと考えたのはその19年後、そして60歳を超えた年齢グループの
記録を出すためのトレーニングプログラムを始めたそうです。

こんな本を読むとやっぱり走り出したくなってきますよね。

”私たちに共通するはハンターの心というのは、単に生きていくうえで必要な量以上の何かを
求めようとすることだと私は信じる。それが夢をみることである。
それこそが私たちを人間たらしめている主要な部分なのである。”（252ページ引用）


＊参考にしてくださいね*
ブログ治療室日記『症例集』　http://ksotai.exblog.jp/


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