患者様:女性
ご職業:
症状:生後一年になるお子さんのいるお母さんで、授乳中です。
昨年秋口から痛み出し一進一退を繰り返す中又最近痛みがひどくなってきたそうです。
診断:
お子さんが小さいうちに腱鞘炎になられる方は意外と多いのですが慣れない子育てで無理な身体使いをすることが原因と言われがちです。
確かにそれも原因の一つでしょうが、授乳中のお母さんのからだは明らかに他の時とはバランスが違うことも大きな要因ではないかと思われるんですよね、
血液由来のお乳を出し続けるということはからだの前がわ(胸)は緩んだ状態です。
そのバランスをとるため背中がわ(肩甲骨周囲)は堅くなりやすいようです。
肩甲骨周囲を調整したところ具合の悪い手首に血液が流れるような温かい感じがしたのはその為のようですね。
ですから具合のわるい手首の調整をする前に全体のバランスを整えておくことがまず大切なのです。
一人でやる基本的な操体法の操法をやるときもご自分の身体使いの癖を観察してからやると効果のでやすい動きが見つけやすいですよ。
つまり癖の方向で動くか、癖から戻る方向で動くかという動く方向の目安が出来るからです。
アドバイス:
この方の場合はとにかく力が入っているところを引き延ばしてあげる方向が気持ちよくバランスが戻っていく方向でしたね。
あと手のほうは親指の付け根の骨(中手骨)が手掌側に落ち込んで血管や神経の通り道を狭くしているのが痛い原因ですからその落ち込みを元に戻してやればラクになるわけです。
ただ生活するうえで手を使わないわけにはいかないのでテーピングで固定することもやられたほうがいいでしょう。
私のおすすめのテープは粘着剤が皮膚につかずかぶれにくいものです。
http://www.pip-taping.com/kt/index.html
テーピング固定で養生しながらご自分で操体法をされることで良くなっていく 道筋が出来ていきますよ。
あとは自分だけではわかりにくいところもありますから調整の軌道修正も兼ねて一ヶ月に一回ほど治療室に来られるとより早く手首の痛みが和らぐでしょう。