20代女性で腰痛で来室されましたが、子宮筋腫もある方でした。
この方の場合は辛いのは右腰のほうなのですが、観察しますと腰の筋肉は力無く沈んだ感じがします。
そして筋腫のあるのは左側です。
つまり左の筋腫によって生じた内臓のバランスが崩れが原因の腰痛のようです。
子宮筋腫は、ある程度の大きさであれば、そんなに体調に影響はないのですが、大きくなったり、
数が増えると生理の時の出血量がふえて心臓に負担が来たり、
他の臓器を圧迫して辛くなったりしかねません。
心配な場合まずは、医療機関に受診して適切な診断 指導を受けてください。
そのうえで、無理のない動きを使った調整法、操体の施術を受けたり、
ご自分に合ったセルフケアを日常に組み込んでいくと
よりスムーズに体調が改善する道筋が立てやすいと思います。
そこで、この方のような子宮筋腫も視野に入れた腰痛対策のセルフケアをご紹介します。
【仰向け、片膝の膝抱え】
子宮の機能をコントロールする自律神経(交感神経系)が脊髄神経から出てくるレベルは胸椎12番(T12)~腰椎2番(L2)あたりです。
(男のヒトの図ですいません、、)
観察ポイント
ツボなどのように特定の症状の時に特定の皮膚や部位に押すと痛かったり、
コリのような硬いコリコリした硬結が出現したりすることが経験的に知られています。
婦人科系のトラブルの場合 足の付け根 鼡径部(そけいぶ)のあたりにそのような反応ポイントが出ることが知られています。
まさにそこのあたりは、*デルマトーム図でみれば胸椎12番から腰椎1番神経支配レベルあたりです。
体性(皮膚)ー内臓反射という神経系の反射の働きをセルフケアで使ってみる
子宮に関連のある皮膚領域、鼡径部(そけいぶ)周辺に軽い圧刺激などを加えると
体性(皮膚)ー内臓反射という神経系の反射の働きで、子宮の機能に影響(緊張や弛緩)を与えることができます。
実際にどのようにセルフケアを行うかというと、、、
方法
①仰向け 膝立位 足の付け根 鼡径部(そけいぶ)のあたりに反応ポイントを探す。圧痛点や硬結点として観察されます。
②反応ある側の股関節を曲げて膝を両手で抱えます。
③一旦膝を深く胸の方に抱えます。(無理のない範囲で行いましょう)
④そこから膝を伸ばすように手のひらに膝を押し付けます。これで膝を押さえた圧が鼡径部(そけいぶ)の反応部位に押し返されるように圧がかかります。
⑤圧を入れ続ける(5秒)>脱力>手をほどき足を①のポジションにもどす。>膝も伸ばしてしばらく間をおく。(30秒くらい)
これを2~3回繰り返します。
*あくまでもやりやすい範囲で行いましょう、やりにくかったら反応点のない側でやってみてもよいです。
この方法は、股関節、恥骨 仙骨などにも刺激が伝わりますからから
骨盤回りのバランスを整えることにもつながり、腰痛対策としても活用できます。
また、鼡径部(そけいぶ)はリンパ節も多く存在する場所ですから、リンパ循環を促がして足のむくみ改善の効果も
期待できます。
*デルマトーム図
皮膚には椎骨と椎骨の間から出てくる神経 脊髄神経が枝を伸ばしています。
皮膚で感じた刺激、触覚や痛み温度感覚などいろいろな感覚は、脊髄神経をさかのぼって
中枢の脳で知覚されます。
その神経が司る、皮膚の領域は各脊髄神経の出てくる椎骨間レベルで大体決まっています。
これをデルマトームといいます。
からだをボーダー柄に区切って色分けしたような図がデルマトーム図です。
*婦人科関連シリーズ*
こちらも参考にしてくださいね
【わたしがお手伝いします】
川名操体治療室代表 川名慶子
東京医療専門学校卒業、鍼師、灸師、あん摩マッサージ師免許取得
操体法については、故渡辺栄三先生、三浦寛先生他、複数の先生に師事。
東京秋葉原の操体法専門施術所、津田温古堂(当時渡辺栄三先生が主催)に10年間勤務
臨床治療の経験を積み独立。
東京渋谷区千駄ヶ谷で操体法メインの治療室を開業して17年。
*観察 お見立て*
ご自分のからだとしっかり向き合いたい、回復 改善の道筋を組み立てていきます。
*調整*
お辛いところだけに注目するのではなく全体のバランスを見据えて調整することも、早く回復するため、
再発しないためには大切なことです。
*セルフケアアドバイス*
ブログを読んだだけでは、実際にやってると分かりにくいところもあると思います。
ご自分に合ったオーダーメイドの方法をお伝えします。
*筋トレ パワーアップアドバイス*
バランスがとれてもよい状態を持続させるにはパワーが必要です。
基本的体力 筋力も大切です。
食べたものがちゃんと身になるための食事指導
ホルモン分泌に影響のある 睡眠指導
そして毎日のルーティンとして実行可能な筋トレメニューを紹介します。
気になった方は、是非一度お越し下さい!