患者様:20代女性
ご職業:
症状:
気になっていることは、なかなか痩せないからだのバランスが悪い肩がこる、などです。
診断:
からだを観察させて頂くと、軽い側弯症でした。
側弯症には、大きく分けて機能的脊柱側弯症と構築性脊柱側弯症があります。
機能的脊柱側弯症とは、、、、
姿勢のアンバランスが主な原因ですから
それを解消するとその症状は改善されます。
構築性脊柱側弯症とは、、、
大多数が原因不明の特発性側弯症です。
またその中でもよく治療室でお見受けするタイプは思春期側弯症といって
11才以上に発症するもので発症の割合も高く多くの場合女性です。
又、構築性脊柱側弯症は原因の如何を問わず完全な矯正は困難です。
ただなおさらのこと、側弯の進行を防止し、現状をよりよい状態に
保つためにもからだのメンテナンスが大切になってきます。
この方の場合は年齢の割に傾斜の角度が小さいので姿勢を整えていくなかでかなり症状を改善していける感じでした。
からだ全体のシルエットとして、上半身が大きく、下半身が小さい左右の幅が狭く、前後の厚みがあるタイプです。
ところで、股関節を観察してみると、進化の歴史で四つ足から二足歩行になった経緯から大腿骨の骨幹から斜め前方に枝を出しその先に骨頭が形作られています。
その骨頭が骨盤側の窪みにはまって股関節となるわけですが、
この方のタイプというのはその大腿骨骨幹から出ている枝の内側角角度が標準より先天的に大きいようです。
両足が両脇から骨盤を挟み込むように体幹支える力が、その枝の内側角が大きいために上の方に突き上げるように働きやすいので、からだのバランスが上の方が大きい形になりやすいのでしょう。
ですから、痩せにくい、肩がこりやすいという症状になりやすいのだと思います。
アドバイス:
試しに立って前屈動作をしていただくとこのタイプの方は、やりにくいのです。
そこで足を腰幅に開いて股関節の外側、大腿骨の大転子(左右に腰を振ったとき体表から触れる出っ張り)の上端に親指を当てて大転子を中に押し込むように左右に腰をゆっくり振ってもらいました。
すると股関節が安定して前屈動作がやりやすなりました。
股関節のバランスを図るセルフケアとしてとても重宝するので気になる方はやってみてくださいね。
あと側弯症の方にお勧めなのは座ってやる調整法です。
両手を頭の上に組んで、からだを左右に捻ってやりにくい方からやりやすい方に動く操法です。
バリエーションとして、細い棒を使うのも効果的です。
水平や斜めに背中に当たるように工夫してみてくださいね。
あと、側弯症の方は、どちらかの足に重さをかけやすく軸足になるのですがどちらかの足で立ちにくいという特徴があります。
この方の場合は右足で立ちにくかったです。
自分の体調の目安としても大事なところなので観察の目安としてみて下さい。
そして、側弯症の方というのはからだの質が柔らかく力が入りにくい方が多いです。
この方の場合もそうでしたが調整した刺激の効果が出やすいのですが持続しにくいのが特徴です。
ですからセルフケアを続けて体調を管理をすることがより大切になってきますよね、そして、また振り出しに戻らないように1ヶ月に一度位調整に来られるといい状態が持続出来ると思います。
まずは、セルフケアを思い出して、試してみてくださいね