本紹介
発展、進化の著しい脳研究では、信頼のおける、新しい情報が欲しいものです。
池谷裕二氏は 研究者でありながらわかりやすい文章で、最新の知見を一般の読者向けに惜しげもなく披露してくれています。
(巻末参考文献は、257にわたり すべて海外文献です!)
対談相手の 中村うさぎさんとのテンポの良いやり取りであっという間に読み終えてしまします。
脳は、進化の過程で身体に届く感覚入力に価値付けをして、「近づく」か「逃げる」という運動出力に変換するという
身体の「入出力変換装置」として開発されてきたそうです。ですから脳は「外部からの入力」と「外部への出力」によって活かされ、
外部との接続をはずしてしまっては脳としての意味を失ってしまうと述べられています。
けれど、脳ができたのは、生物進化の歴史の中ではずいぶん最近の話で、
地球上で最初の生物は38億年前に生まれてますが生物が脳を獲得したのはわずか5億年前だそうです。
「だから身体は未だうまく脳を使いこなせないのかも。逆にいえば、脳が身体に馴染んでいない。
進化の過程で身体の形は大きく変化しいる。脳は身体に適応するのを保留しているように感じる。」
「あらかじめ「身体はこんな形をしている」という固定概念をもたないように脳は作られていて、
生まれた後の体験を通じて、自分の乗り物である「身体」を認知してゆく。
だから身体境界は柔軟で、あえて錯覚が生まれる余地を残している。」104ページから抜粋、中略
池谷氏の脳に対する考え方ひいては人間観そのものが、柔軟で新鮮で刺激的でした!
ところで、神経って、「神」の「通る経路」だったんですね!ますます、興味がわいてきました!
脳はこんなに悩ましい 新潮社 (2012/12/21)
池谷 裕二 (著), 中村 うさぎ (著)
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