前回は腎臓を取り上げ、その特徴的な脈管バランスについてお話ししました。
                                その続きで、今回はもう少し、脈管に注目してみました。
                                
                                
                                心臓からの縦の大動脈ラインから枝分けれしているラインはそれぞれ、どの臓器に配線されているかは、発生、胎児のときに運命づけれています。
                                
                                
                                
                                  ラーセン人体発生学 西村書店より
                                
                                
                                
                                
                                ・腹腔動脈;前腸領域(食道腹腔領域~十二指腸 胆管合流部)
                                ・副腎動脈、腎動脈;副腎、腎臓(生殖器官)
                                ・上腸間膜動脈;中腸(十二指腸残り、空腸、回腸、上行結腸、横行結腸2/3)
                                ・下腸間膜動脈;後腸(遠位1/3横行結腸、下行結腸、S状結腸、上2/3肛門直腸管)
                                
                                
                                
                                
                                
                                            人体解剖学 南江堂 より
                                 
                                
                                
                                そして、内臓に配線されている神経というのは基本、この太い脈管にまとっているので、
                                腹腔神経節、大動脈腎動脈神経節、上腸間膜神経節、下腸間膜神経節が、それぞれ関連していきます。
                                
                                
                                そして、もともとからだは、分節的構造をもつので脈管も当然分節的な配置を示しています。
                                腹腔動脈、上腸間膜動脈、下腸間膜動脈は大動脈の前面から枝を出し、消化器につながっています。
                                副腎動脈、腎動脈は、大動脈の外側から枝を出し、副腎、腎臓(生殖器官)につながっています。
                                
                                
                                
                                
                                
                                
                                
                                                    Rauber-Kopsch解剖学 より
                                
                                
                                水平断面の模式図だと、その配置がわかりやすいです。
                                顔の目のように見えるのが腎臓、
                                丸く口のように見えるのが腸管(消化管)です。
                                前回お話しした、腎臓が、後腹膜臓器だというのもわかりますね。
                                
                                
                                
                                
                                操体法実技は、うつ伏せカエル足のバリエーションで、分節支配をイメージした背中からの刺激で調整してみました。
                                
                                
                                次回は、いよいよ横隔膜の上、心肺に入っていきます。
                                お楽しみに!
                                
                                
                                
                                
                                治療室 操体法講習会(臨床家向け)は12回コースで今回は1月から6月まで月2回行うものです。
                                臨床家向けとうたっていますが、参加条件として、特に資格の有無等は問いません。
                                からだについて興味があり、操体法を通じてもっといろいろ知りたい、体験したい方、向けに行っています。
                                もちろん、現在のお仕事や将来に生かすため、スキルアップを目指している方も大歓迎です。
                                
                                    
                                
                                
                                    
                                
                                    
                                
                                    
                                感覚重視で、とらえどころの難しい『操体法』ですが、からだの仕組みをうまく使ったものです。
                                健康法にとどまらず、臨床に使えるもの 結果の出せる調整法を身に着けることが、この講習会の目的です。
                                そこで、毎回全体のテーマを設けています。
                                2018年今年のテーマは、
                                『 5つのパターンでからだを見切ってみよう!』です。
                                
                                    
                                東洋医学の五臓の捉え方と西洋医学から解釈した自律神経系のバランスコンディション。
                                二つの観点の融合にチャレンジします。
                                目標をはっきりさせて、確実なスキルアップを目指します。
                                
                                
                                次期講習会は、7月スタートです。
                                募集、プログラムなどは5月ごろお伝えする予定です。
                                もうしばらく お待ちくださいね。