今回のテーマ(10/27)は、
『頭蓋、顔から見据えた操体法。』でした。
目の疲れ、鼻水 鼻づまり、耳なり めまい、かみ合わせや顎の状態、
などなど、首から上の症状に多くのひとが悩まされています。
スマホやパソコン作業でのからだ使い、通勤途中の交通機関での姿勢、最近では台風や急激な気温変動の影響、、
現代の人々はライフスタイルや環境の影響で首から上の不調が出やすい状態になっています。
首から上、頭蓋や顔は、狭いスペースに、いろいろな器官が収納されていてとても繊細なところです。
余計な刺激が入ったり、刺激の方向を間違えるとかえって調子を悪くする可能性もあるので大変注意して向き合わなくては
いけないところです。
でも逆に、仕組みが分かっていればしっかり観察ができて事故を起こしにくい安全で効果的な調整ポイントを見つけて
ソフトな刺激で辛い症状が改善できる調整が可能になります。
今回は、頭やくびからアプローチして全身の姿勢や動きを調整するヒントをお伝えしました。
1、仰向けで頭頂部にある圧痛点を観察ポイントとして見つける
2、首の後ろに手を差し入れ、胸椎1番棘突起を特定して、左右に指をずらし皮膚の遊びを観察、動きやすい方向を特定する。
3、胸椎1番の触れ方>動きにくいほうに一旦ずらしてから動きやすいほうに戻しつつ、手(指先を)を皮膚に軽く密着。
4、3と同時に1で見つけた頭頂部のポイントも軽く触れつつこの状態を約1分間続ける
5、静かに手をはなし、呼吸が落ち着くまで様子をみる。
ポイント、頭頂部と胸椎1番はお互いに関連、連動するというイメージで触れるといいでしょう。
細かい皮膚の遊びの触れ方は、文章での表現は難しいですが、それぞれの触れるポイントは通常のツボに近いです。
目安として知っておくとよいでしょう。
胸椎1番
大椎(だいつい)任脈>第7棘突起下方陥凹部
大杼(だいじょ)膀胱経>第1胸椎棘突起下縁外側1,5寸
頭頂部
承光(しょうこう)膀胱経>頭頂骨正中線外側1,5寸冠状縫合後方
通天(つうてん)膀胱経>頭頂骨正中線外側1,5寸ほぼ頭頂
胸椎1番は姿勢バランスの要のひとつです。
そして体表から触れられませんがその前側左右に交感神経の大きな神経節(星状神経節)があったりと、自律神経系のバランスにも大きな影響を与えるところです。
また、ツボ大椎を注目した先人として、*1藤田 六朗先生がいます。先生はここを*2発生学的な筋肉の集合点として重要視していました。
面白いですね。
実は、藤田先生と操体法の橋本敬三先生は公私ともに親しい間柄でした。
藤田先生のツボや経絡理論の発想に橋本先生の運動系の理論が大きく影響しています。
その辺の話は、また後日書きますね!
*1
藤田 六朗(ふじた ろくろう、1903年 -2004年 )
日本の医師。元北陸大学教授。専門は、東洋医学。
1955年にドイツ鍼学会年次大会へ招聘され講演を行う。1965年に東京で開催された第1回国際鍼学会に出席して、
経絡経穴学学名委員長となり、同年、ウイーンで開催された第13回欧州鍼学会に出席する。1969年にパリで開催された第2回国際鍼学会に出席し、
1970年から国際鍼学会名誉会員を務める。1981年には第31回日本東洋医学会学術総会会頭を務めた。
*2
経絡学入門 基礎編 藤田六朗著 創元社(1980年) p367
参加者みなさんお互いに、この調整法を試してもらいましたが、わかりやすくソフトな刺激でなおかつ、バランスの変化も確認しやすく、気持ちよくなって寝てしまった人もいました!
【次回告知】
11月24日(日)11月以降のテーマ
続けて頭蓋 顔面を見据えた
操体法を組み立てていきたいと思います。
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