今期のテーマは、
『操体法 動きと自律神経バランスの関連を探る』
『内臓のバランス 観察と調整』です。
併せて、骨盤、椎骨の触診理論もお伝えしていきます。
今回は、内臓調整の話題では『十二指腸』について取り上げてみました。
腹腔の後壁に癒着し腸間膜を持たない十二指腸は胃に続く消化器官として小腸に分類されたりもします。
この場合腸間膜をもつ腸間膜小腸と区別されます。腸間膜小腸はさらに空腸と回腸に分けられます。
(解剖学講義 南山堂 より)
けれど、発生学の分類からすると、すこし様子が違います。
発生上、腹腔動脈、上腸間膜動脈、下腸間膜動脈によって支配(動脈還流領域)されている腸管をそれぞれ便宜上 前腸、中腸、後腸と分類します。
前腸
咽頭〜胃 十二指腸上半(ファーター膨大部より上半)
中腸
十二指腸下半〜横行結腸右2/3
後腸
横行結腸左1/3〜直腸
つまり十二指腸は
1.上部
2.下行部
3.水平部
4.上行部
の4つの部位に区分されますが、
1.と2.3.4.は、支配している動脈が違うのですね。
さらに、胎児の原始腸管の発生過程を見ると、前腸(胃、十二指腸上半)は頭尾軸の周りを(上方から見た時)時計まわりに90°回旋して、背腹軸の周りを
(正面から見て)時計まわりにわずかに回旋します。
それに対して、中腸は複雑な課程を通じて結果的に270°(90°+180°)正面から見て(前頭面観)反時計回りに回旋します。
十二指腸のあのC字型ループと末端の十二指腸空腸曲の鋭角の形状は発生過程の回旋が形作ったものだったのですね。
で、位置的にも発生的にも分岐点のような十二指腸のコンディションは成人の私たちの姿勢や動き、からだの様々な症状に影響を及ぼしていそうですよね。
十二指腸まだまだ調べてみると面白そうです〜
次回もお楽しみに!
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